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このコンテンツでは主にレストランやカフェ、ホテル等で業務用でご利用いただいているお客さまやyumiko iihoshi porcelainとのコラボレーションによりオリジナルアイテムをご依頼くださったお客さまへのインタビューを掲載しております。
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July 26, 2024

フォーシーズンズホテル東京大手町est

今回私が取材におうかがいした先は、フォーシーズンズホテル東京大手町の最上階に位置するシグネチャーダイニングのレストラン est(エスト)。料理長ギョーム・ブラカヴァル氏の理念に沿って、日本のテロワールに対する深い造詣からインスピレーションを得た革新的でコンテンポラリーなフレンチを展開するestは、「ミシュランガイド東京 2024」において3年連続1つ星を獲得。東京のダイナミックな景観と、店内には臨場感溢れるショーキッチンを背景に、四季折々の旬の食材を豊富に用いた深く繊細なお料理の数々で、訪れたゲストを迎えています。こちらでは私共の食器をデザートプレートとして採用いただいています。
仏と和を調和させた洗練されたコースの最後に花を添えるのは、est ペストリーシェフ、ミケーレ・アッバテマルコ氏が作るアーティスティックなデザート。今年、その類まれな芸術性と感動の美味しさを見事に両立させたデザートが高く評価され、『ゴ・エ・ミヨ2024』ベストパティシエ賞を受賞されたミケーレシェフに、私共の食器をお選びいただいた背景や、お使いいただいた感想についてお話をうかがいました。
「yumiko iihoshi porcelainのモダンなデザインと色合いをとても気に入り、日々自宅で使っていく中で、品質の良さを実感していました。自宅のダイニングテーブルに並ぶyumiko iihoshi porcelainの食器の色合いを見ると、いつもとても楽しい気持ちになりますし、シリーズによって色やデザインは様々でも、並べて組み合わせたときに見事に調和する様子をとても気に入っています。さらにクラフトマンシップの証である一点一点の表情の違いも高く評価しており、プロダクトでありながら職人の手作業を経て完成するという付加価値が、食器の魅力をさらに高めていると私は感じています」

日本の伝統へ深い敬意をも持つestチームは、生産者、漁師や猟師、そして各種専門の職人、その慣例や文化、自然や生産物から深く影響を受けており、食材のみならず、食器やグラス、インテリアにおいても、日本のアーティストや職人の作品を取り入れているそう。

「estのコンセプトにおいて、地元のクラフトマンシップがとても重要だと考えています。そのためほとんどの食材と同様に、店内で使用する製品も日本製であることを第一に考えているのです。その次に、素材とデザインを評価します。yumiko iihoshi porcelainの食器には、日本の洗練されたモダンなデザインと職人の手しごと、その両方の魅力が反映されており、シンプルでエレガントなスタイルが私たちの料理を引き立てています」
これまで様々なシリーズを自宅でお使いいただき、盛り付けたときの様子やイメージをすでにお持ちだったことから、ミケーレシェフからのリクエストはとても明確でした。四季折々のクリエイティブなデザートに調和するデザインであることはもちろん、アイボリーやベージュを基調にしたestの優美なインテリアに馴染むよう、マットな表情が特徴のReIRABOやunjourシリーズを、つやのある質感と温かみのあるホワイト、そしてアイボリーの色にオリジナル製作の依頼をいただきました。照明に照らし出されたそれらの食器の様子は、品格とともに温かく親しみ溢れた店内の雰囲気とよく合い、とても気に入っているとお話しくださいました。

「私のデザートの大切な要素がすべてつまったプレゼンテーション」とミケーレシェフが語る、大きさの異なる小皿で提供されるエレガントなフリアンディーズ。サステナブルな取り組みにも力を入れるミケーレシェフの想いを反映し、ぎゅうひなど日本の伝統的な食材を取り入れながら、国産はちみつを使用した愛らしくも繊細なお菓子には、ReIRABO round plate S, M, Lサイズをお使いいただいています。


プレートと同様につやのある質感で仕上げ、estのロゴを配したReIRABOシリーズのsoba chokoは、最後に提供されるデザートカップとして採用いただいています。食べ進める度に濃厚なチョコレートのエスプーマの中に隠された様々な風味と食感に出会う、ミケーレシェフのクリエイティブなデザートが盛り付けられた様子をはじめて拝見したとき、新鮮な驚きと感動を覚えました。

日本の豊かな食材とともに、ミケーレシェフの独創的なデザートに欠かすことのできないインスピレーション源は、アート。取材にうかがった際に提供されていた一皿は、フランスのアーティスト クロード・ヴィアラの作品にインスパイアをされたもの。ブルーベリーやカシスなど様々な素材からなるパープルの濃淡が印象的なムース、そしてdan danのボウルにはバイオレットリキュールを使ったすみれのアイスクリームが添えられます。

「yumiko iihoshi porcelainの食器の最大の魅力は、シンプルでありながらも他とは違う独自のデザインと、料理を引き立てる清潔感にあると思います。私がアートから着想を得ているのと同様に、私の『作品』もyumiko iihoshi porcelainのプレートがキャンバスや完璧なフレームとなることで、いっそう引き立つのです。リクエストをしたunjour apres midi plate 250サイズは、まさに私のデザートに理想的。お皿を上からのぞいたときに、異なる質感のプレートとボウルの見事な組み合わせ、そしてボウルの縁に施されたラインがアクセントとなりまとまった美しい様子を、とても気に入っています。私は、日々ゲストから温かいお言葉やフィードバックをいただきますが、このプレートの存在がとても重要であると感じています」とミケーレシェフ。

さらに、精密にデコレーションされたデザートや、ミケーレシェフのデザートに欠かせないアイスクリームを日々提供する中で、機能的にも優れていると感じていることがあると教えてくれました。

「デザイン性だけではなく、機能面においてもとても助かっていることがあります。様々な素材や成分を重ね合わせ、それぞれに適した温度で提供が必要なデザートは、プレートのわずかな厚みの違いに影響をうけます。提供時にはサービススタッフから説明をさしあげる時間が必要ですし、写真を撮ってくださるお客様もいらっしゃいます。そして私たちのレストランの大きな窓からは陽の光がテーブルに注がれます。yumiko iihoshi porcelainのお皿は、厚すぎず、薄すぎることもない丁度良い厚みと、すっきりとしてフラットのようにみえるけれど適度な高台が施されていることで、そのような様々な環境においても温度を保つことに優れているのです」
今回の取材を通して私が受け取ったestの印象は、品格の中に居心地の良さがあり、優美だけれど軽やかで親しみやすさがあること、そして空間、インテリア、サービス、創意を凝らしたお料理の数々など、estを構成する様々な要素には、ゲストへ向けられた温かなメッセージが込められているのだと感じました。私共の食器がミケーレシェフの創造と想いを届ける要素の一つとなっている様子を拝見でき、大きな感動を受けた今回の訪問でした。

フォーシーズンズホテル東京大手町
est
100-0004
東京都千代田区大手町1-2-1 39
03-6810-0655 (レストラン予約課)
https://www.fourseasons.com/jp/otemachi/dining/restaurants/est/

Photo Suguru Ariga
Interview & text Natsuko Kobayashi

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