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このコンテンツでは主にレストランやカフェ、ホテル等で業務用でご利用いただいているお客さまやyumiko iihoshi porcelainとのコラボレーションによりオリジナルアイテムを製作されたお客さまへのインタビューを掲載しております。
yumiko iihoshi porcelain では、法人・業務用など、まとまった数量をご検討のお客さまは、メールでのお問い合わせの他、東京店・大阪店にて個別のご相談も承っております。
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November 10, 2023

コミュニケーションを運ぶカップMIA MIA

文化や国境、年齢などの垣根を超え、様々な人が集う空間を作りたいと考えたオーナーのヴォーン・アリソン氏と妻のアリソン・理恵氏の営むカフェMIA MIA(マイア マイア)。「MIA MIA」とは、ヴォーン氏の出身オーストラリアの先住民の言葉のひとつであるワダウルング語で、家族や友人、通りすがりの人などが集うシェルターとして建てられた小屋を指します。

yumiko iihoshi porcelainにオリジナルマグのご相談をいただいた時点ではまだカフェはオープン前だったものの、MIA MIAという店名が決まっていたことからその由来やエピソードを掘り下げながら、オリジナルマグの製作を進めていきました。今回はヴォーン氏へのインタビューとともに、MIA MIAのオリジナルマグカップのご紹介です。

「これまでうつわにこだわりなんてなかった自分がはじめてイイホシさんのうつわに出会ったとき、家にある食器を全てイイホシさんのものに買い替えたんです!それくらい魅了されて、お店をはじめるときにもイイホシさんのカップで提供できたらいいなと思っていました。でもまさかオリジナルのカップを作らせてもらえるなんて思ってもいませんでした」とヴォーン氏。

新しくできるお店のイメージをヒアリングしながらいくつかのデザインを試作。ご要望はカップアンドソーサーではなくマグカップだったことから、カジュアルでアットホームな雰囲気の空間になることが想像できました。そして最終的に絞り込まれたひとつは、MIA MIAの特徴的なアーチ状の窓の形を取り入れたもの。こげ茶の釉薬は、オーストラリアの風土を思わせるようなあたたかな色を目指しました。半磁土を使用した質感は少しざらっとした手触り感があり手に馴染みます。

「カフェは本来いろんな人が行き交う場所。多様性があり、様々な文化が混ざりあいます。単にお洒落な人だけが集うようなスペースではなくて、おじいさんおばあさんも、子供も、みんながいる場所が作りたいという気持ちがありました。この茶色の釉薬も、色がなかなか安定しないというお話があったんですが、それも全くマイナスに感じずむしろとてもポジティブに感じました。実際にお客さんがお店でマグカップを買おうと選んでくれるときにも、3つ4つ出して、その中からこれがいい!と選んでくれるので、個性があっていいなと思っています」

窓のアーチを模した持ち手にも、実際に使ってみて実感したポイントがあるそうで、「このオリジナルカップの持ち手はアーチの形をしているから指が2本入る、だから例えば力のない人でも手が小さい人でも、どんな人でもしっかりと持てるなと思ったんです。本当に素晴らしいデザインだなと実感しました」とヴォーン氏は話します。

MIA MIAではオリジナルマグカップのほかにもyumiko iihoshi porcelainの製品をご使用いただいています。ドリンクによって使い分けているのかを伺うと、またしてもMIA MIAらしい答えが返ってきました。

「どのカップを使ってどのドリンクを提供しなきゃいけないということは決めていません。スタッフがお客さんとコミュニケーションを取りながら好きなカップを使っています。このオリジナルカップも本当はきっとホットドリンクを提供するのが正しいのかもしれないけれど、カップの縁がイイホシさんのうつわらしく繊細で薄くできているので、アイスドリンクもとても美味しく飲めるんです。口当たりが優しいのがポイントですね」

“カフェはいつでもコーヒーを飲むだけの場所を超えた存在で、コーヒーカップはいわばコミュニケーションを運ぶ器ともいえます。”という言葉がMIA MIAのウェブサイトにありますが、まさにその言葉どおり、このオリジナルマグカップがこの場所を訪れる人々のコミュニケーションの橋渡しができていることを願います。

MIA MIA
〒171-0051
東京都豊島区長崎4-10-1
MIA MIA TOKYO (mia-mia.tokyo)

Interview & text Yukina Moriya
Photo Kohei Yamamoto

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